産後ケア事業について
先日、民間で産後ケア事業を始めたいという相談を受けました。
産後ケア事業とは、出産後、1年未満の母子の身体的・精神的なケアや育児のサポートを行い、安心して子育てできる支援を行うものになります。2021年4月に母子保健法の一部が改正されて施行され、国から各市町村に業務が委託されています。
市町村が行う産後ケア事業は主に3つ種類があります。
①ショートステイ(宿泊型)…決められた施設に1泊2日などで宿泊しケアを受けるのも
②デイケア(通所型)…決められた施設に1日(2食付)通いケアを受けるもの
③アウトリーチ(訪問型)…自宅等に訪問してもらいケアを受けるもの
市町村によって内容は異なりますが、大阪市ではショートステイ6,000円、デイケア2,000円、アウトリーチ1,000円とお手軽な価格で利用できます。
私自身も3人の子育てを経験していますが、実家は鳥取県なので親からのサポートも受けられず、仕事をしながら子育てだったのでママ友もなかなできず…で産後は孤独で心細く不安な思いをしました。その当時にこんなサービスがあれば、もっと楽しく子育てできたのになぁとしみじみ思います。
実家を頼れずに子育てしている方も多いと思うので、一人で抱え込まずこんなサービスを利用してみても良いかと思います!
産後ケア事業は利用する方にとってはすごく有難いサービスですが、その対象となる施設に登録するには、市町村から委託を受けるための契約をしなければなりません。
現在、委託を受けれる施設は、産婦人科や小児科といった病院に限られています。アウトリーチ(訪問型)の委託も、ショートステイ、デイケアの委託契約を行った施設と限られています。業務委託を受けると、利用料の大半を市町村から補助してもらえます。
民間で産後ケアの事業を始められる場合は、病院という施設がないので、市町村から委託を受けるのは現状では難しいです。
ただ、市町村から業務委託を受けれないだけで、事業自体ができないわけではありません。利用料の補助を市町村からもらわなければ事業はできます。
民間で産後ケア事業を行う場合、飲食を提供するなら飲食店の営業許可、宿泊させるなら、旅館業の許可を取得するなどそれぞれの許認可を取得すれば事業は始められます。
少子化、核家族化が進んでいるので、産後ケア事業は今後ニーズが高まってくると考えられます。
事業を始めていきたいという方はぜひ、行政書士事務所いろはにご相談ください。