APECビジネストラベルカードについて

出張で海外に行くことが多いビジネス関係者の方、APEC地域内だと入国審査がスムーズになる方法があることをご存知ですか?

それは、APECビジネストラベルカード (APEC Business Travel Card) 、略して「ABTC」というカードを取得する方法です。

メリットは3つ!

①ABTC制度参加国・地域において査証(ビザ)が免除または査証手続が免除(自動的に査証が発給される)されます。 →ビザなしで入国審査が受けられます。

②入国審査の際に、ABTC専用レーン(入国審査ブース)を利用できます。 →混雑する入国審査をスムーズに通過できます。

③ABTCの有効期間が5年間(ただしパスポートの残存有効期間が5年未満の場合は、その期間と同じ)あります。

使える国はどこかというと

APECには、現在21か国・地域が参加していますが、その中でもABTC制度に参加しているのは、そのうちの以下の19か国・地域です。

オーストラリア、ブルネイ、チリ、中国、中国香港、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、パプアニューギニア、ペルー、フィリピン、ロシア、シンガポール、チャイニーズ・タイペイ、タイ、ベトナム

取得の要件は

①有効な日本国旅券を所持していること。

②申請書その他の提出書類に虚偽の記載がないこと。

③犯罪歴がないこと。

④外務大臣が告示で定める次のいずれかの要件に該当していること(ただし,職業運動選手,報道特派員,芸能人,音楽家,芸術家又は同様の職業に当たる方には,交付することができませんので御注意ください)。

(ア)APECビジネス諮問委員会(ABAC)の日本委員,日本委員代理又は日本委員を補佐する業務に従事する方

(イ)金額の多寡を問わず,貿易・投資実績(注2)がある企業等の経営者又は当該企業等に雇用されている方で,貿易等に関する事業(注3)を行うことを目的として参加国・地域への渡航が必要であると認められる方

(注2)過去1年間又は直近の決算期(1年分:四半期連結)に行われた,海外の企業等との貿易にかかる取引の実績又は,過去に行われた海外の企業等との合弁,合併,不動産の買収等の投資に関する実績があること(連結会社(連結財務諸表の用語,様式及び作成方法に関する規則(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定する連結会社をいう。)にあっては,連結会社において過去1年間に行われた貿易に関する売上又は海外投資の実績を有すること)。

(注3)短期間行われる貿易又は投資に関する交渉,業務連絡,市場調査,契約締結若しくは納品後の役務若しくはこれらに関連する事業

(ウ)ABAC日本支援協議会の構成団体(日本経済団体連合会,日本商工会議所(日本商工会議所の会員である商工会議所を含む),経済同友会及び関西経済連合会)の職員,その団体の会員である機関の経営者又は当該機関に雇用されている方で,貿易等に関する事業を行うことを目的として参加国・地域への渡航が必要であると認められる方

(エ)貿易等に関する事業を行う機関の経営者又は当該機関に雇用された方で,貿易等に関する事業のうち特に災害復興に資すると認められるものを行うことを目的として参加国・地域に渡航し,かつ,今後同様に渡航することが必要であると認められる方

取得費用(実費)は

収入印紙13,100円、郵便切手 国内:414円、海外:EMS送料分、顔写真代、会社の登記事項証明書600円

よくある質問として、観光目的でも申請できますか?と聞かれますが、APEC域内の貿易及び投資の円滑化に寄与することを目的とした制度のため、一時的な商用目的のビジネス関係者しか申請できませんので、ご注意ください。

海外出張の多い方にはオススメの制度なので、ぜひ利用してみてください。

行政書士事務所いろはでもご相談を受け付けております。

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