不活動宗教法人とは?

先日参加させていただいた宗教法人実務研修会で、不活動宗教法人のお話が出ていました。

研修講師を担当されていた文化庁の方に後日お話を聞いたところ、不活動宗教法人の手引書を弊所に寄贈していただきました。

不活動宗教法人手引書

不活動宗教法人とは、

①1年以上にわたって宗教活動をしていない

②やむを得ない事由がないのに礼拝の施設が滅失してから2年以上にわたってその施設を備えない

③1年以上にわたって代表役員及びその代務者がいない 

というような状態にある法人のことです。

近年の少子高齢化により、後継者がいなかったり、信者が減っているような宗教法人の方は注意が必要です。

宗教法人の宗教活動は税務上、非収益活動として税金の優遇があります。休眠状態の宗教法人をそのまま放置にしておくと、税制優遇を悪用され刑事事件になるようなケースもあります。

過去には、以下のような事件もありました。

・元暴力団員らが身寄りのない女性の遺言を偽造して不正に相続した土地を休眠状態の宗教法人を介して転売し課税を回避

・気功療法のセミナー企画会社が、休眠状態の宗教法人の代表権を購入し、セミナー受講料を「寄付金」として宗教法人の口座に振り込ませ、27億円の所得を隠す

・開運グッズ販売会社が、休眠状態の宗教法人を買収し、同法人から開運グッズを仕入れていると装って架空の仕入費を計上し、約2億円の所得を隠し脱税

このような事件に巻き込まれないためにも、後継者がいない宗教法人は早めの対策が必要になってきます。

対策としては、以下の4つの方法があります。

①活動を再開する→この場合、所轄庁にまず相談に行くこと。現行規則に変更がないか確認。

②吸収合併→合併の相手となる宗教法人を見つけること。

③任意解散→規則で定める解散事由があったときなど。

④解散命令→裁判所による解散。

どれも大変な作業になってきます。

こういったことにならないように、責任役員会を定期的に開催したり、現行の規則が代表役員などが欠けた場合に後継者を選任できるような内容になっているか確認したりすることが大事になってきます。

後継者がいない等でお悩みの方は行政書士事務所いろはにご相談ください。